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イメージと心の余白
約1年前、父親からジムニーという軽自動車を譲り受けました。
20年近く父親がずっと乗っていた車を、「もう乗らないから、欲しければ好きに使っていいぞ。」と突然話が巡ってきました。
私は、35歳を過ぎた頃にミニマリストという存在を知り、それを試しにやってみた結果、自分の感覚的に居心地が非常に良かったので継続しております。
最大靴は3足、靴下は5足程といった具合に、所有する物を最小限に留めています。
電車通勤で、普段車を使わないライフスタイルですので、尚更自分専用の車を持つという発想には到底なりませんでした。
ただその時に、ある出来事を思い出しました。
佐川急便で働いていた青年
日々美容室では、材料や備品が宅配便で送られてきます。
毎回、材料の入った重い段ボールを、2階まで運んで下さるのは宅配業者の方です。
3年程前に佐川急便の担当の方が、20代前半で上背が高く、肌は日焼けし、筋肉質でスポーツマンの様な爽やかな印象の方がいらっしゃいました。
いつもハキハキとした明るさがあり、意欲的な仕事ぶりを見て、「何故この方は宅配業で働いているのだろう?」と不思議に感じておりました。
何回かお会いした時に、私の方から「何かスポーツをやられてるのですか?」と話かけた所、サーフィンが好きで、1年間お金を貯めて、海外へサーフィントリップに行く計画をしていると話してくれました。
その後、お客様としてご来店下さり、カットさせて頂いた際にふと誕生日の話になり、偶然にも私と同じ6月11日生まれという事でした。
その時に青年から、
「6月11日生まれの人は、どうやら移動が好きらしいんですね。だから僕にとって宅配業はフィットしていて、非常に楽しいんですよ。」
と伝えてくれたのです。
不思議とその会話が蘇り、私は父親からの車を譲り受ける事にしました。
時間管理のマトリックス
最初は余分な物を持つという感覚に慣れず、何処か落ち着きませんでしたが、徐々にあの青年が話していた事は満更でもないかもしれないと感じ始めました。
休みの日の早朝などに、車で好きな場所に行き、ぼーっとする。
これが自分では驚く程、仕事の質が上がるきっかけとなったのです。
時間管理のマトリックスという、物事に適切な優先順位をつける指標があります。

①重要かつ緊急=やらなければ損失が起こる
②重要だが緊急ではない=将来のためにやること
③重要ではないが緊急=日常的に処理しなければならないこと
④重要でも緊急でもない=その時間だけ楽しめばいいこと
この中で②が重要という指標なのですが、移動してぼーっとする時間は、私にとっては成果を出せる最適な行動なのかもしれません。
イメージ
重要だが緊急ではない事が大切という事は、言い換えればイメージが大切という事だと思います。
私が車を使って行く場所は、海や川、山なのですが、大自然の中に身を置き、普段働いている街を考えると、すべて誰かがイメージしてつくられたものであると感じます。
人間が持っている最大の能力は、イメージ力なのかもしれません。
このイメージ力で実体験から面白いと思った事が、
・自分の状況、気分、場所によってイメージは変化する
・イメージは自由であり、頭の中は可能性が無限大
・カラーで鮮明にイメージ出来た事は、現実になる
そして中でも、自分の心に余白のある時ほど、良いイメージが湧きやすいという事です。

余白
パックマンというゲームキャラクターがあります。
口の部分が大きく空いているのですが、私は自分の心に、これ位の余白スペースを意識して作っておくと、重要だけど緊急ではない事をイメージしやすくなります。
難しいのは、この余白の部分をつくるには、第一優先として選択しなければ、目の前の業務に奪われてしまう事です。
この余白を使って、自分の好きな事や自分らしい事をしてみる。
その後に、自分はどうなりたいのか?を考えてみる。
車のナビと同じで、自分の目的地を定期的に見直す事は、とても大切な時間だと思っております。
私は車で好きな場所に行き、イメージを組み立てる事が楽しいのですが、皆様の中でイメージ力を高める独自のルーティンがありましたら、是非教えて頂けたらと思っております。